赤ちゃんのための食事と栄養【 part10】|母乳育児と粉ミルクの違い

母乳を飲んでいる赤ちゃん|不妊治療HP

みなさん、こんにちは^^。

ママミーツベビ院長の小菅一憲(カズ先生)です。

 

今日は母乳のお話。

生後5〜6ヶ月まで、赤ちゃんは母乳や粉ミルクを栄養源に成長していきます。正確に言うと、授乳方法には、母乳栄養、混合栄養、人工栄養の3種類があり、それぞれの事情に合わせて使い分けられています。

前回のblogについてはこちら↓

 

 

 

 

母乳育児のすすめ

 

母乳は一番の栄養食!

もっとも自然なのは、もちろん母乳育児です。

牛の赤ちゃんが牛乳で育つように、人間の赤ちゃんもお母さんのオッパイで育つのが一番良いに決まっています^^。
母乳には、生後5ヶ月ごろまでに必要な栄養素がバランスよく含まれているので「完全栄養食」といわれているほどです。
母乳中の成分を調べれば調べるほど神秘的で、この神秘の物質を人工でつくること自体、不可能な話でしょう。

 

母乳は、赤ちゃんが必要とする栄養素や消化吸収能力の変化に合わせて、少しずつ乳質が変化します。産後、数日間に出る乳汁を初乳、その後1週間くらいは移行乳、10日から1ヶ月経つと乳質が安定した成熟乳が出てきます。

 

 

母乳に含まれる栄養のここがすごい!

では、母乳に含まれる栄養を見てみましょう!

まずはタンパク質。母乳のアミノ酸は、その構造が赤ちゃんの発育に最適です。
なかでも神経や網膜の発達を後押しする「タウリン」は特に初乳に豊富。脂肪は、必須脂肪酸の長鎖多価不飽和脂肪酸を含んでいます。そして糖質はというと、その95%が「乳糖」で占められています。
消化機能が未熟な赤ちゃんですが、不思議なことに、この乳糖を分解する「乳糖分解酵素」だけは、生まれたときにすでに成人より多く持っているのです。これは哺乳類として備わった能力ですよね。
その後、成人になるとこの乳糖分解酵素は少なくなり、人によっては乳糖を分解できない乳糖不耐症の方出てきます。

 

さらに母乳のすごいのは、こうした栄養素が赤ちゃんの未熟な消化器官に負担をかけないよう、消化・吸収されやすいかたちで母乳に含まれていることです。たとえば、母乳のタンパク質は、胃酸や酵素で凝固しやすく消化が難しい「カゼイン」が少ないので、牛乳や粉ミルクと比べて消化不良を起こす確率がとても低くなります。また牛乳アレルギーの原因となる「β–ラクトグロブリン」も存在しません。

 

 

 

 

病気に強い母乳育児の赤ちゃん

 

母乳と粉ミルクでは免疫力が違う!?

母乳の免疫への貢献も見逃せません。

母乳は感染予防因子をたっぷり含み、特に初乳には、大腸菌や肺炎菌に対する抗体性を持つ「免疫グロブリンA」、ブドウ糖球菌などに対して抗菌作用を持つ「ラクトフェリン」、サルモネラ菌などを溶解する酵素の「リゾチーム」などが多く含まれていて、赤ちゃんを様々な感染症から守っているのです。

粉ミルクは、製造開始以来この数十年で徐々に調整されて、現在では糖質、たんぱく質、脂質の含有量が母乳に近づいています。
しかし、乳児を感染症から守ることに関する限り、ミルクは母乳と同じ効果を期待することはできません。
母乳、とくに産後の数日間に分泌される初乳には、生命を脅かす感染症に最も冒されやすい時期に免疫に与える働きがあります。母乳には抗体が豊富に含まれていて、そのたんぱく質は、病原菌やウイルスによる感染症から赤ん坊を守るのに必要なのです。

 

母乳栄養児が人工栄養児よりも病気にかかりにくいことを裏付ける証拠はたくさんあります。

1930年代にシカゴで2万人以上の乳児を対象に行なわれた研究では、生後9ヶ月母乳だけで育てた群と、母乳にミルクを足した群、そして煮沸して還元した牛乳に砂糖を混ぜて飲ませた群で実験しました。
結果は、生後9ヶ月で完全母乳栄養児と混合栄養児を合わせた死亡率は、1000人につき1.5人の割合だったのに対して、完全人工栄養児の死亡率は、1000人につき84.7人と高い数値を示し、さらに完全人工栄養児では消化器系の感染症の死亡率が40倍、呼吸器系の感染症の死亡率は120倍にも達していました。
そしてそれ以前にアメリカの8つの都市の赤ん坊を対象に行なわれた研究でも、同様の結果が報告され、完全人工栄養児は生後6ヶ月までに死亡する可能性が20倍高かったといいます。

もちろんこの結果は、まだ病原菌による感染症を治療する抗生物質が出回るよりもずっと前の話なので、抗生物質や高度な医療体制がある現代では考えられない話ですが、母乳がいかに乳児の免疫に大事かが実感できますね。

 

 

母乳で育つ赤ちゃんの良好な腸内環境

母乳には、「ビフィズス菌」を増やす物質も豊富です。
ビフィズス菌はヒトの腸内に棲んでいる善玉菌ですが、身体に有害な腐敗物質を生産する悪玉菌(大腸菌など)の増殖を抑える働きをしますよね。

母乳の乳糖の中にはビフィズス菌のエサとなる「オリゴ糖」も30種類以上含まれています。母乳中に含まれるオリゴ糖は、ビフィズス菌を増殖させる作用があります。また病原体が付着する可能性がある腸管上皮に疑似結合し、病原菌から乳児の腸を守る役割も果たしているのですね。
おかげで、母乳で育つ赤ちゃんの腸内環境は、人工栄養で育つ赤ちゃんよりずっと良好。
お母さんは母乳中の乳酸菌を増やすために、サプリメント等で補給しておくとさらに安心でしょう^^。

 

こうみていくとたとえ短い期間でも母乳で育てられた赤ちゃんは、人工栄養で育てられた赤ちゃんに比べて脳やカラダの発達がよく、感染症や病気にも強いと言われているのです。乳児突然死症候群(SIDS)の発症率も低いそうです。

母乳ってすごいのです^^。

 

 

 

 

両親の栄養状態と赤ちゃんの成長

 

ママの栄養状態と母乳の関係

しかし、これだけの母乳を作り出すのは、お母さんなわけで・・・。
母乳はまさにお母さんの栄養にかかっています。。

完全栄養食の母乳を作り出すための栄養は、本当に大事なものです。
もちろん母乳成分は、お母さんの栄養が一日で多少変化しても大きくは変わりませんが(赤ちゃんは最優先なので、母乳に移行した分、お母さんの栄養が不足する)、あまりに栄養が不足すると赤ちゃんに行く栄養も減るのは当然と言えます。
例えば母体100から母乳に50行くと母体に50残ります。次に母体に20足して70にしても母乳には50行きます。でも次は母体に20足すだけでは40となり母乳には50行くことができません。

お母さんの栄養がどれだけ大事かわかりますね。

 

 

現代のママと赤ちゃんの傾向

母乳は、何よりもまず赤ちゃんを守るようにできていますが、母乳が作れないくらいに母体栄養が不足することは避けなければなりません。母乳にきちんとした栄養や免疫成分が行き届くためにも、母親は日頃から栄養が不足しないよう管理していきましょう。

近頃、母乳が出なかったり、お母さんの栄養状態の悪化によって、生まれてくる子どもがどんどん弱くなっているような気がします。お母さんの食べたもの、飲んだもの、すべてが母乳に反映されるので、毎日の食事や生活を大切にしましょうね^^。また授乳中にお母さんが食事制限をすることはおすすめしません。母乳中には母体が摂取した食物タンパク質が極微量に含まれ、これを赤ちゃんが母乳から摂取することで 経口免疫寛容が作られていきます。授乳期に母体を通じて多彩な食物抗原に触れておくことで、食物アレルギーの予防になるわけです。

 

もちろんお母さんだけでなく、父親の栄養もDNAから子供に伝わるので、両親の栄養管理は必須です。今、自分の毎日の食事を考えることが、自分の未来の子供につながっているわけです。

重要なことです。

 

カイロプラクター/アプライドキネシオロジスト
小菅一憲

ママミーツベビ|不妊治療専門 カイロプラクティック+栄養療法
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