妊活・妊娠するための食事と栄養【 part19】|良いおっぱい
みなさん、こんにちは^^。
ママミーツベビ院長の小菅一憲(カズ先生)です。
長く続いてきた「ママ編」ですが、今日で一応完結です。
次は「ベビー編」がありますが・・・ながい!笑。
すみませんがお付き合いくださいませ。
さて、出産後、初めて赤ちゃんに与える母乳を「初乳」といいます。少し黄色っぽくて粘りがあり、成分は脂肪分、ミネラル、感染抑制作用のある「免疫グロブリンA」や「ラクトフェリン」等を含むたんぱく質など。
赤ちゃんの免疫には、この初乳が何より大切なのです!!
「良いおっぱい」を作るための栄養素とは!?
母乳の成分は日が経つにつれて変化していき、産後2週間くらいすると安定した成乳となります。
初乳に比べて色は白くなり、母乳特有の香りと薄い甘味を持つだけでなく、ビフィズス菌の繁殖を助ける「ビフィズス因子」や病原体に対する抗体も多く含んでいます。
母乳は生後5ヵ月から6ヵ月まで続きます。
その間、赤ちゃんにとっては母乳がすべてとなります。
母乳にはもちろんお母さんの食事がすべて反映されます。お母さんが極端な栄養不良になれば、母乳の質・量ともに低下してきます。
栄養豊富なオッパイがあげれるよう、産後はもちろんのこと、妊娠中から母乳に備えた栄養を摂っておきましょう。
いままでも必要な栄養素についてはお話しましたが、復習も兼ねて「良いおっぱい」を作るための栄養素をまとめていきましょう。
生後4~6ヵ月、赤ちゃんは胎児だった10ヵ月に獲得した体重を倍増させます。
4ヵ月で分泌される母乳の総エネルギー量は、妊娠中に必要な総エネルギー量に匹敵すると言われています。
いかにすごい勢いで、新生児が育っていくのかがわかりますね。授乳中、お母さんが必要とする栄養素も妊娠中より多くなります。
「たんぱく質」はお母さんの体力回復と健康維持、質のいい母乳のために1日あたり20gがプラスされます。プロテインパウダーで補給しても良いと思います。
「たんぱく質」は最重要の栄養素です。
ビタミン・ミネラルも全般的に必要量が増えます。
なかでも「カルシウム」は妊娠中に引き続いて十分に摂っていきましょう。1日分の母乳には、平均して約210gのカルシウムが含まれていて、それは全て赤ちゃんのカラダに取り込まれます。
もし、お母さんの栄養が十分でないと、お母さんは赤ちゃんのためにまさに自分の骨身を削って赤ちゃんに栄養をあげることになります。
1日あたり1100mgを目標にしていきましょう。
夜泣きや乳児湿疹を防ぐために、「鉄」の補給も忘れずに~。
「鉄」は吸収率の良い「ヘム鉄」と覚えておきましょう!
そして「ビタミンE」。ビタミンEには、ホルモンの分泌を正常化する働きがあります。母乳分泌に必要なホルモン「プロラクチン、オキシトシン」に働きかけ、乳腺の血流をよくして母乳の分泌を盛んにするので、授乳期には欠かせません。
またビタミンEの働きでホルモン分泌が増えることで、母乳のスイッチが入るとも言われています。
新生児でビタミンK欠乏すると何がいけないの!?
さて最後に、よく話題にされるビタミンKについてもお話しておきましょう。
母乳哺育では、新生児期のビタミンK欠乏が問題とされることがあります。
ビタミンKは血液凝固に必要な栄養素。納豆に多く含まれていますね。
大人は腸内細菌の働きで、体内で必要量の一部を合成できますが、生まれたての赤ちゃんはまだ腸内細菌が発達していないので、それができません。
生後1週間前後に、赤ちゃんの便が黒っぽくなったときには、新生児ビタミンK欠乏性出血症の疑いがあります。生後1~2ヵ月には頭蓋骨内出血を起こす場合もあります。
発症率は出生児5000人中1人、母乳哺育児に限ると2200人中1人。発症率こそ低いのですが、重大な脳障害の原因となります。
もちろん予防策として、どの病院でも出生後24~28時間以内と、退院時、生後1ヵ月頃の2~3回ビタミンK2シロップを飲ませています。また粉ミルクにはあらかじめビタミンKが添加されているので、ビタミンKが欠乏する心配はないですが、やはりフォーミュラーミルクは良くはないですし、シロップにも頼りたくないですよね。
良いおっぱいを出すためにも、お母さんの健康のためにも、妊娠中からビタミンKを含む食事をとっておくことは、とても有効です。
ビタミンKは骨を作るときにも大切な成分ですからね。
納豆にはたくさんのビタミンKが含まれますが、それ以外にもワカメやヒジキなどの海藻類、小松菜やほうれん草、明日葉、モロヘイヤ、つるむらさきなどの緑の濃いお野菜にも多く含まれています。
参考にしてみてください^^。
さて、いかがだったでしょうか?
妊娠&出産「ママ編」。
こんなにも赤ちゃんを育んでいくのに、栄養がたくさん必要だということに驚いたのでは?
今の女性はとくに、乏しい食生活や無理なダイエットでの潜在的な栄養不足の方が本当に多いので、ここで書いたことは是非将来自分の大切な赤ちゃんのために役立ててください。
そして子供がいる方でも自分の身体の健康にも重要なヒントがここにあると思います。
もちろん生まれた赤ちゃんはどの子も可愛いのですが、栄養たっぷりで生まれたビタミンベイビーは、他の子とは違う魅力があると言われます。
かわいいかわいい赤ちゃんのために、将来のママ達がんばるべし!
妊娠&出産のテーマ参考文献:
「お母さんと赤ちゃんのためのベストサプリメント」 NPO日本サプリメント協会
「妊娠体質に変わる食べ方があった」 定真理子
今日はここまでにします。
また次回をお楽しみに〜。
カイロプラクター/アプライドキネシオロジスト
小菅一憲
ママミーツベビ|不妊治療専門 カイロプラクティック+栄養療法
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